現代版マルサスの罠

マルサスの罠は食料の生産能力があがると(誰もが食べ物にありつけるようになると)、一時的には生活が豊かになるが、その分子供が作られてしまい人口が増えてしまうため、結局ひとりあたりの食料は同じぐらいになってしまうということ。

マルサスの罠の現代版は、どれだけモノやサービスの生産能力をあげても、商品がありふれたものになってしまうことで価格が下がってしまい、結局利益は出ないということになるのではないだろうか。

マルサスの罠は資本主義にて抜けられたと言われている。それは、食料生産ではなく工業生産の能力を高め、工業物と食料を交換することで、食料の生産能力をあげなくても豊かになったから。

工業物を欲しいと思う国がたくさんあり、工業物の価値が食料より高かったため、そういう図式が成り立った。

そうして、食料だけでなく、工業物もありふれる環境にすることができた。そして、食料だけあっても満足せず、工業物もないと満足できなくなる。

そうして、今度は工業物の生産性をあげようとした。そして、現代版の罠におちいった。

ここで、3つわからないことがある。
ひとつは、世界的にみてマルサスの罠から完全に抜けられたのかということ。食料は足りているのか、足りていくのかということ。

ふたつめは、なぜ、先進国の人口が減っているのかということ。罠からぬけてるのになぜ減っているのか、

みっつめは、現代版の罠からはどうやって抜け出せばいいのかということ。食料と交換する工業物を産み出したように、工業物と交換する何かを生み出すべきなのか。